久しぶりのT1(ASL181)

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 長らく休止していたASL対戦、MASさんとの復帰戦・J43が終わったところで、ちょうどt_taka様がSKからスタンダードに移行してみようかという話を伺い、では歩兵および簡単な砲兵器を含むものを選択しようということでいくつか相談した結果、旧T1、現181のGavin Takeを行うことになりました。このシナリオの特徴はいまさらですが、歩兵のみ、狙撃兵なしということですので、SKから移行には丘があることを除けばあまり余分な知識を必要としないため好適です。
 さて米軍は1ターン目に盤外からの進入になりますので、防御側の独軍はセットアップした箇所は自動的に隠蔽マーカーを乗せることが可能です。もちろん、この前に1個分隊をHS2個に転換できますので、このあたりは戦い方を睨んで決めておく必要があります。ドイツ軍は米軍の進入ヘクスがわかっていますので、そこからどう展開してくるかを見越して、村の建物の2階を活用して対応することになります。さらには468+MMGを擁しているため、遠距離で火力優位ということも考慮していくことが肝心なのはいうまでもありません。

 防御側を受け持ちましたので、I1からくる10-2小隊には、ほぼ定石とも思えるO5の建物に部隊を配置し、もし直線的に盤内へ進入する場合には迎え撃ち体制にします。またがれき置いた建物方向へ入ってくる可能性も考慮してR3L1(2階)にも部隊をおきました。逆にGavin率いる2個小隊相当にはT3L0とS3L1で生垣越しでも射撃可能なようにしました。また念のためR6L1にも部隊を置き、10-2小隊の一部が不用意に丘に上ったり、10-3部隊が開豁地を強硬突破することに対して対応するためにもR6L1にあげておきました。

 実際の米軍はというと、やはりt_takaさんは堅実な動きをしました。特に10-2の部隊はHSのみ道路を伺う移動をしましたが、一射されたところで主力は丘を回り込むように移動をします。他方、Gavin率いる主攻軸はY2に煙幕展開をして進もうとしたところ、2回続けてdr6でPIN。あきらめて生垣沿いに少し進んで初ターンはゆるく包囲を図ってきました。

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 独軍は米軍の動きに呼応する形で10-2部隊は手前の丘近くへ分隊を移動させて速度の抑止を図りました。また今回は脱出ヘクスにFoxholeを掘ることは(今までもしたことはありませんが)しないと決めていましたので、射撃戦で村へ寄せ付けないように一度道路側へ移動していますが、これは意味があったのか疑問の一手でした。10-3側へ移動させて丘の上を目指す選択肢もありましたので、最後までこれがどうなるかというところです。

T1Ger1.png

 2ターン目も米軍は狙いを達するように大回りで包囲をかけてきますが、1ターン目にDMとなったHSがあっという間にピンゾロでHoB、DR11でBerserkの局面でしたがGerユニットのLOS外でFanaticになっているのがわかります。これが実は最後に効いてくるのです。ただGavin部隊はまたしても煙幕でdr6となりPIN。これもまた戦局を左右することとなります。結局、独軍の10-3に対するスタックは丘に登らず、林に陣取り、万一近接されるなら撃つという形になりました。-3修正を有すると思うと、まだ序盤のため、準備射撃を受けるのは、たとえ3.5FPでも高度優位性や林があっても-2となると、8以下でが、今から考えると丘の上まで上がってもMC,4以下では損耗確定のため怖かったのです。またM5の建物では2階に上がって10-2部隊を抑えるつもりでいたところがHSの射撃でPIN。Advanceで上ることができませんでした。さらに一つ独軍のミスがあったのは、N2に入ってきた米軍をS3L1から見ることができたことです。こういったところで細かいチェックミスがありました。ここを明らかにしておけば部隊の展開の幅も広がったのですが・・・。

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 3ターン目の米軍の移動でついに10-2が丘に登りました。そこをR3L1から7FP-3で射撃する機会を得ました。米軍にとっては冷や汗もののはずでしたが、DRが奮わずNMC。それを切り抜けて米軍はじわじわと包囲網を縮めてきます。

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 3ターン裏の独軍はこそっと展開していたHSを村の米軍進入側で分けて防御しようと麦畑に後退。これが失敗でした(日記にも記載の通りです)。ここが的確な米軍の射撃で崩され、あっという間に薄い防波堤がなくなってしまいました。10-3側は多くのユニット割き、林近くで一次防衛線を引きます。ここで混乱なら別の指揮官で回復させようと配置です。しかしまたしてもM5はL1に上がらず撃つもせず、あまつさえ射撃でPIN。大失敗でした。

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 この停滞を見た米軍は時間との戦いもあり危険を最小化しながらラッシュをかけてきます。独軍をうまく射すくめることができれば次ターンにもGavinが突破できる位置まで進出しました。上部側からもHSとSQが迫っており、独軍の運用をしっかりしないと完全に崩壊してしまう状態です。

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 独軍としてはR7の道路へ出して終えましたが、ここは正直判断に迷いました。R8・S8部隊への10-3側からの接近を少しでも抑えようとLOSのあるところに置きましたが、R6の石造建物で上部の米軍部隊に備えるほうが正しかったかもしれません。

T4Ger.png

 ここぞとばかりに進む米軍。10-2が一気に林を抜けてきました。援護の少ない独軍MMG+分隊ですが、これがあえなく米軍前進射撃でDM。上部から迫るFanaticのHSは射撃をかいくぐって道路の部隊に隣接してきますが747はかろうじてPIN。Gavin側はこれを見て、さらにじわっと寄せてきました。もしここで道路にいる部隊が混乱したり、747をPINで止められなければ風前の灯でしたが、いずれも何とか独軍がこらえて最終ターンを迎えます。

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 独軍は脱出ヘクスはもちろん、その周囲に歩兵火力による残留をおき、さらには1FPでも火線を引けるようにして移動を待ちます。本来ならP8の建物にいた部隊もここで頑張るはずでしたが先のターンで混乱し、潰走不能で捕虜→無慈悲となり先ほどの道路が残った代わりとばかりに火力がすべて残ることはありませんでした。

T5Ger.png

 最終ターンとなり、米軍はO8のHSから陽動をかけてきます。ぎりぎりまで待って、Q7のHSから2FP-2、N7から4FP-2で射撃するもHSは残留を残してそのまま盤外へ。次は10-2+SQです。まず残留火力による攻撃を抜け、火線も潜り抜けようとしますが、分隊があえなくPIN。一気に10-2が脱出ヘクスへ駆け込みますが、ここで残留火力の当たり所が悪く、まさかのピンゾロでKIA。こうなるとGavinの突破力との勝負になります。すでにS10で8-0がDMとなっていましたが、これを撃った独軍はFPFに失敗し突破、あと2ヘクス。続く射撃もことごとく切り抜け、射撃機会として最後となったR6からの9FP-3はDR11のNMC。ここでGavinもまさかのDR11でDMとなり、勝負としては決着しました。その後、分隊は残留火力攻撃にも耐えて脱出しましたので、指揮官が何とか、というところで、拮抗した対戦でした。

Game_end.png

 簡単で作戦研究もそれなりにされているシナリオですが、米軍はじっくり攻めるパターンはありそうです。防御側の独軍は冒頭に記したように、鍵となるヘクスがあります。そこを漏らさぬようにすることで、戦力比では厳しい状態ですが、しっかり対処可能です。ただどのシナリオでも同様に、一発のヒットで防御側が大崩れする危険はあるため、特にこのシナリオではスタックはなるべく避け、うまく回避しながら米軍の移動に対応して射撃するという王道を堅持することが重要だと思いました。後は米軍の煙幕。これを最終ターンでも使うためには序盤の移動を早めにすることが必要ですが、そうなると撃たれる可能性が高くなりますので、そのあたりのさじ加減が面白いシナリオだと思います。しかしGavinは防御側からすると林くらいでは全く防御の役に立たないし、ましてや開豁地で撃たれでもしたら、普通に-3ですから本当に恐ろしいことを改めて感じました。

 t_taka様、ありがとうございました。

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