さて先日より書いていながらいろいろあって掲載に遅れたJ106 Marders not MartyrsのAARをお届けします。
今回はほとんど初めてとも言える、AFVを使ったASLのシナリオです。このJ106シナリオは、コーカサスを目指した独軍の話になっていて、油田地帯の占領をもくろんでいただけに、歩兵とAFVの混成部隊になっているわけです。SLの時代でもCoIを少しやっただけで終わってしまったので、今回が本当に久しぶりになります。
まずはセットアップ。後でルセロさんとの対戦でもわかりましたが、Gerにもいくつか選択肢があるようです。最初から丘の上に陣取って戦うか、あるいは今回の6ゾロさんのように、Rusが移動してきたところを射撃するという意図を持たせてみるとか。前者は当然、先手の利がありますが、数的優位がRusにあるために、初期に相打ち、もしくはDR次第ではあっという間に勝負が付く可能性もありと思われます。後者は逆に、戦況をきちんと見て対処できれば数の差もないように戦える可能性もあり、またMarderはHEがあまり撃てないとはいえ、歩兵の抑止効果もあると思われます。一方RusはExitVPが設定されていて歩兵も抜けないといけないので、盤の北端ないしは南端のどちらを利用するのかを考える必要があります。あるいは中央の麦畑を利用するという手もありますが、これはM7の建物の2階(L1)を使われると開豁地を移動していることと同義に近いため、かなりの損害を覚悟する必要があります。そこにAFVの援護ということもできるかもしれませんが、そこはMarder次第になるでしょう。
なんて後付けの戦術なわけでして実際のRusは、歩兵を北端、AFVを丘の北端を迂回する部隊と南側を横切るものに分けて配置しました。

Rus1。早速移動です。ここでルールがまだわかっていないことがAFVの移動に現れてきます。歩兵はM7のHMGをいかにして避けるかを念頭に置き、なるべき南側で撃ってもらって大半を林に突っ込ませることに。しかしここでGerDRが炸裂。いきなり分隊がK/2を食らってHSに。また他にも混乱する部隊ありで、下手な移動が炸裂です。そしてAFV。射撃の修正を理解していないことがあるとはいえ、移動もだめだめ。北側ではZ1の建物を迂回することのためにオーバースタックになる始末。危ないったらありゃしません。その上、南側の2両のKVは丘の上に上ったは良いのですが、撃つことが全く念頭になく、Motionのまま終了。これが後で尾を引くことになります。以下のBB4,DD4はそれぞれ、実際のV0,X0の部隊です。

Ger1。そんなRusを尻目に、Marderは着々と向かい合った丘の上に陣取ることになります。その上、AFPhに補足をつけて準備万端。こちらも防御射撃を考えたものの、MotionではDRMが多すぎ、さらにはBUで相手が小さいと、全く当たる気配すらありません。唯一、気合を見せたのはW1の50mmMTR。R8から移動してきた分隊を見事HIT、DMとしました。でもこれだけ…。むしろ先のターンが思いやられる1ターンの攻防でした。

Rus2。ここで以前に6ゾロさんからコメントいただいたMotionだが準備射撃は?という意味不明な疑問が巻き起こってしまいました。結論は「Prepには撃てません」。ちゃんと にも書いてありました。
そこで早速移動。BB6から丘を降りた1ヘクス目、L4のMarderの75L砲が火を噴きます。捕捉もついており、またKVが大きい目標でもあるために、いきなりDR9以下で命中の局面にピンゾロ!当然炎上となりました。さらにZ1/AA2でMotionだったKVものこのことOrchard-Roadの最前面へ移動したところで再びROFを残した先のL4から射撃、Hit。ただTK6でこちらは捕捉で終わりました。無謀な移動なのでしょうね…さらに日和ってしまったのが、Z0/Z1からの移動。本来はN10のMarderに対抗するために移動したはずなのに、遮蔽があるかと思い、L4を見ることに専念してついつい前へ出て、CAもL4方向へ向けたところで、何とHindもなくいきなりそのN10からTH8で撃たれてしまいました。Rusにとっては幸運にも外れましたが、命中していればTK6なので、かなりの確率で撃破されていたところでしょう。全く…
さて歩兵の移動はというと、林の中を三々五々と移動。また迫撃砲はOTのMarderにもにらみを利かせられるようにU3を目標にしようとしました。たださすがに6ゾロさんの布陣は堅い。M7L1にあるHMGがCAをN6/M6へ固定した瞬間に好き勝手に動けないことが判明。こちらもDRでたまたましのげたものの、先を見てないことが良くわかってしまいました。やれやれ。
自分で悪くすると流れが悪くなるのは本当のことで、前進射撃に捕捉狙いで撃ったT5のMAではDR(2・1)。もったいない。さらにはGerのSANでこれがHIT。R1の分隊が混乱です。Rus2が終わってみれば相変わらず歩兵は混乱がいるし、KVには捕捉がついているしと、お先真っ暗です。

そしてGer2。早速捕捉のついた2両が射撃をされます。L4からT5にはHITしたものの、辛うじて走行不能、NTCも通って砲台代わりになりました。しかしN10からU4へはHITして撃破。これで2両目の損害です。しかも良いところなく、でした。その上、1両は走行不能。もうこちらもがっくりではありますが、まだ多少の希望はあるということで続行。U4のKVからは操作班も脱出でき、VPに貢献してくれるかもしれません。さらにL4のMarderはインテンシブでU6狙い。これが当たり撃破されればもう終わりです。しかしDRは10。MA-Malfとなりひとまずの危機は去ったようです。
MPhではM7に立て籠もり、おそらくは上の階から北端側をにらむつもりで、L9から分隊+LMGがDash。ここへ砲台KVのMGでPIN。そして…6ゾロのSuperPin。そんなものなのでしょう。結局はここをさらっと自発的混乱でL7に入ってしまうあたりが、さすがです。まだどうしても自発的潰走には慣れません。
防御射撃は2両のKVが撃つものの、さっぱり。次のターンに期待しておきましょう。

Rus3。相変わらず北端側の分隊が回復せず、やきもきしてました。結果的に、X0にこだわっていたことが時間的な不足を招くことにもなるのですが。そして待望の?PFPh。砲台KVからMA故障中のL4Marderを狙います。N#6で何とかHIT。撃破に成功です。ほっと一息。次いでMGでM7の上の階を射撃。NMCで分隊がDMに。少しこっちに流れてきたかな、と思いつつ、U6のMAも同じところを撃ってみると、これが6ゾロ。下手をすれば帰還で終わってしまう局面になりました。う~む。ただ、U3のMTRは頑張って、N10をHIT。さすがに撃破とはいきませんが、PINに成功。
ここでひとつ勉強になったのは「AirBurstが適用されるところではCE-2をつけずに、こちら(-1)だけ適用」ということ。加算なら効果甚大ですが、ABだけなら大した効果にはなりませんが、なんとなく、車両にいる操作班はOTといえども、直撃は受けないわけですからABのみというのは判る気もします。
難しいのはR1に出たところ。北端はN0の分隊を何とかしないと進めないということで前面に押し出したわけですが、これが7FP+1-1でDR4。2MCで分隊が混乱。再び林に撤退です。

Ger3は比較的穏やかなターンでした。U3の捕捉が-2になったこと、最終的にHMGの箇所へ再び9-1と分隊が戻ったことくらいでしょうか。

Rus4はもういやになるほど回復せず、S2の分隊のみ。この時点で落ち着いて考えると、ほとんどVP達成が困難であることがわかるのですが、勢いもあってやってました。ただPFPhではいきなり砲台KVからHMGを拾った指揮官、分隊にピンゾロで、すわCH!?と色めきたちました。落ち着いてdrを指示されて、何とかCH。RSで指揮官に28FP、分隊に14FPとなりましたが、ここでDRは10…。3MC,PTCでした。しかしここで7でも出ていれば、まだ多少は戦況に変化の余地もあったのですが、ここが最後の山場で、6ゾロさんのMCはいずれもGood。勝負ありでした。対してN10からの渾身の一撃HEは見事、U3にHITし、同じく14FPでDR5、RusはあえなくELR落ちでついにMTRも使用できない状況になりました。こうなると各所で混乱分隊が発生、わずかな隙も逃さないGerの射撃にしてやられました。おまけに最後は潰走先を間違えてU1のDMの山に指揮官を持ち込まず、TheEndです。実は次のGer4の後でも同じことが発生したのに、ここでも気づかず、でした。

Ger4を終えた時点で一応はKVが麦畑を遮蔽に突破をかける構えを見せてはいますが、仮にこれが抜けても6VP。とにかく他にも沢山の歩兵が突破する必要がありますが、残りターンを考えると、開豁地を突破しないといけません。こんなとき、HWを使うと良いのでしょうかね…

それはさておき、もう実質的に勝敗も目に見えているということで、ここで投了と相成りました。なかなか面白いシナリオです。冒頭にも書いたように、ルセロさんにももんでいただきましたし、また日を置いて、もう一度やってみたいと思っています。6ゾロさん、お相手いただきありがとうございました。
次はJ63です…が、このところ家でばたばた倒れたりしていたので、しばらくおまちいただいてます(^_^;)。